死と直面したぼくにとって、未知への冒険が始まったのだ。 | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
死と直面したぼくにとって、未知への冒険が始まったのだ。
ロングトレイルという冒険 より
そのセリフに感銘を受けた理由
著者の加藤則芳さんは、アメリカの3500kmにも及ぶアパラチアントレイルを数ヵ月かけて完歩したスルーハイカーです。また、ロングトレイルという文化を日本に紹介し、日本で育ててくれた産みの親とも言えます。しかし、残念ながら難病を発症し、屈強な体は蝕まれ他界されました。
本書は、闘病生活が始まっていた時期に書かれました。頑強な欧米のハイカーから、ジャッカルのあだ名で呼ばれ、すいすいと大きなザックを背負って道を進む姿の印象的だった加藤さんにとって、病との戦いは読者の想像を絶する過酷なものだったに違いありません。
私がすきな言葉として引用させていただいた箇所は、本書の最後に、おわりに、という章の中に記載されています。過酷な運命に、まるで自ら大自然に抱かれてひたすらトレイルを進んでいくように、ひるまず生きていこうとする著者の生きざまの表された一文だと思います。
回答者:30代 男性
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