労働力の価値とは何か?「価値」と「使用価値」の違い | [書評]ずっと「安月給」の人の思考法
「価値」と「使用価値」の違い
突然ですが、皆さんは自動販売機に売っているペットボトルのお茶がなぜその値段で売られているのか、説明ができますか?更に言えば、自動販売機で売っているペットボトルのお茶がなぜ山頂で売っているものより安いのか分かりますか?
それは「価値」の違いがあるからです。
普通、飲み物の価値というと「飲んでおいしい。喉が潤う」ということだと思います。しかしそれは、自動販売機で売っていようと山頂で売っていようと同じことです。そしてこういった価値を資本論では「使用価値」と言います。
「使用価値」と「価値」はまったく違うものです。では「価値」とはなにか。「価値」とは、その商品についてかかった労力、です。
つまり、自動販売機のペットボトルのお茶であれば、そのお茶を作り、ペットボトルに詰め、自動販売機まで配送し、電気を使って冷やし、なくなりそうになったら都度配送して補充する。ここまでが、かかった労力です。
では同じペットボトルを山頂で販売する場合はどうなるでしょう。山頂の場合、そのお茶を作り、ペットボトルに詰め、山頂まで配送し、電気を使って冷やすし、なくなりそうになったら都度配送して補充する。
なんとなくお分かりかもしれませんが、この「山頂まで配送」することに大きな労力がかかっている為に山頂で売っているペットボトルは高いのです。
給料も「価値」で決まる
そして、あなたががもらっている給料も、「価値」で決まります。
医者や弁護士など、専門的な知識や長年の経験が必要な仕事は、そのために必要な知力を身につけるのに膨大なコストと労力がかかります。だから、医者や弁護士の給料は高いのです。
つまりは、あなたが今の仕事をこなせるまでにかかった労力によって、給料が決まって来るのです。ですから、今の会社で成果をどれだけ上げても給料は変わりません。
では、どうすれが給料は上がるのでしょうか。
給料を上げるには
最も重要なのは、「労働力の価値を高めること」です。
(中略)
「自分」という労働者をゼロから作り上げるときにできるだけ高いコストがかかるようにすることが最も大切です。
言い方を変えると「企業があなたの代わりを連れてこようとすると、非常に高くつく」という状態を作らなければいけないのです。
自分の労働力の価値を高めなければ給料は上がりません。労働力の価値は、ただ会社の中で仕事をしているだけでは上がりません。労働力の価値を高める方法は、全て本書に書いてあります。
大事なことなのでもう一度書きますが、今のまま、ただ会社で仕事をしているだけでは労働力の価値は上がりません。一刻も早く労働力を高める活動をして、安月給から抜け出しましょう!