意表を突いたGoogle検索の使い方 | [書評]Google 英文ライティング: 英語がどんどん書けるようになる本

Google 英文ライティング: 英語がどんどん書けるようになる本
著者: 遠田和子
ISBN:4770041241 / 発売日:2009-12-09
出版社.: 講談社インターナショナル

自分の英語ライティングは正しいのか

海外の人とメールをやり取りする仕事に従事している方ならば、その英文は本当に正しいのか疑問に思うことが多いのではないかと思います。もちろんNativeクラスの方でしたら、文字通り自然に書けるので気にならないでしょうが、そこそこの英文が書けるぐらいの人は気になるはずです。

最近は自動翻訳サービスが増え、精度の良いものも出てきていますが、それでも正確ではありませんので心配です。

この本は、意表を突いたGoogle検索の使い方を教えてくれます。Google翻訳サービスのことではありませんよ。普通のWebの検索サービスとしてGoogleを使います。その使い方がこの本の主題なわけです。実は目新しいことではなく、Google検索を使う時に普通にやっていることなのですが、それを英語ライティングに応用しようというのがアイデアの素晴らしさです。

「本書の目的」に次のように書かれています。

この本は、インターネット時代にふさわしい、まったく新しい英文ライティングの方法を提案します。

目指すゴールは次の二つです。
ゴール1 英文ライティングに役立つGoogle検索テクニックを身につける。
ゴール2 「明快な英語」を見極める物差しとセルフ・チェックのテクニックを身につける。

この本のスタイル

出版が2009年ですので、若干Googleの画面が最新と異なりますが、本書のテクニックを活用するうえでの問題はありません。

この本は、”一応”物語っぽく書かれていて、四人の人物が登場します。しかし、実際には、あまり意味はありません。作者がわかりやすくしようとしたと思いますが、思ったほど物語にはなっていません。

それよりも必要な情報をわかりやすく、順番に説明していくのに、この”一応”物語っぽいことが役立っています。Googleの英語のための使い方を羅列されるより読みやすいです。一方、ポイントだけを知りたいという方には少し記述が冗長かもしれません。しかし、目次でポイントが絞れますので問題なしです。

Googleを英語ライティングに使用する方法とは

ここはポイントなので、さすがに読んでみてください。目次のチャプター紹介からある程度何をしようとしているのかわかります。

一つだけ紹介すると、「Chapter 4 ぴったりの前置詞を探す」です。英語の前置詞って、いまだに迷います。イディオムで覚えていて、実はイディオム使わないときに間違って同じ前置詞を使ってしまうとか。方法の一つとして、Googleのフレーズ検索を行います。

例えば、下記の2つです。

“hide below the desk”
“hide under the desk”

これをフレーズ検索して、件数を見てみましょう。

圧倒的に”under”が多いです。つまり、”hide under the desk”が正解というのがわかります。良いのが、単に”under the desk”で調べないところですね。動詞の”hide”も含めます。あわよくば主語も付けたいぐらい。これで、あなたも前置詞マスターです。

最後に

私にとっては前置詞チェックが一番有用でしたが、この本に書かれているのは前置詞の調べ方だけではありません。英文全般の作成ノウハウが書かれています。これまで、オンライン辞書や自動翻訳に頼ってこられた方に是非お勧めする本です。

Google 英文ライティング: 英語がどんどん書けるようになる本
著者: 遠田和子
ISBN:4770041241 / 発売日:2009-12-09
出版社.: 講談社インターナショナル

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