いつのまにか、旅に出ています | 読むと旅に出かけたくなる本

旅のラゴス
著者: 筒井 康隆
ISBN:4101171319 / 発売日:1994-03-01
出版社.: 新潮社

いつのまにか、旅に出ています

旅のラゴス より

知人に勧められて読み始めた。

特に「旅」がテーマの本を読みたかったわけじゃない。筒井康隆という名前は知っていたし、今でも作品を出しているのは知っていたけど、自分の趣味ではないと読まず嫌いをしていた。

まずはページをめくって読み始めた。どこか旅をするんだろう。と予想はしていたけれど、シュチュエーションに心を掴まれた。

実際にありえそうで、ありえない世界。旅をしながら、自分が人間が、何者であるかを探す旅。1短編づつ、旅する場所が変わっていくのだけれど、脳裏にはその風景が鮮明に描かれるほど、物語に吸い込まれていった。

話しが進むにつれ、主人公のラゴスは歳をとるし、人生の分岐点にも立つ。主人公のラゴスを空から見続けている自分と、ラゴスとして旅をしている自分が現れた。

読み進めるにつれ旅の終わり、この物語の終わりを感じてしまう。ラゴスよ、旅をやめないで。と願う自分がいる。だからラゴスの旅が終わり本を閉じた後、旅に出たい、旅に出なきゃと思う自分がいるのだ。

回答者:30代 女性

旅のラゴス
著者: 筒井 康隆
ISBN:4101171319 / 発売日:1994-03-01
出版社.: 新潮社

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