本で出逢った名言・名セリフ

人間は素晴らしいものである。と同時に人間は怖ろしいものである。

人生には何ひとつ無駄なものはない より

そのセリフに感銘を受けた理由

これは、人気作家、遠藤周作さんの言葉です。遠藤さんと言えば、人間の心理を巧みに描いた注目作や心に沁みる感動作、笑いを誘う軽妙なエッセイなど、実にさまざまなタイプの名作を遺した人ですが、この言葉は人間の本質を見事に言い当てていて、さすがだと思いました。

人間を素晴らしいとだけ考えていたのでは危険ですし、浅薄な生き方になってしまう可能性があります。その一方で、怖ろしいとだけ思えば、人との良い出会いを喜ぶこともできなくなり、全く味のない人生になってしまうでしょう。

人間は「素晴らしさ」と「怖ろしさ」の両方を兼ね備えていると認識して生きることは、人間らしく生きていく上で最も基本的で大切なものだと思います。私も、この言葉を初めて読んだときの感動を忘れずに、これからもこれを座右の銘として大切にしていきたいと考えています。

回答者：50代 女性