知っておきたい写真ルールとマナー | [書評]SNS時代の写真ルールとマナー
安易に写真を撮ってはだめ!
本書は、現代の象徴と言える本です。あなたは、Facebook、Instagramやブログにスマホで撮影した写真をアップしていませんか?それって法律上問題ないですか?マナー違反じゃないですか?。本書は「はい、問題ないです。それは…だからです。」とか「ダメです。マナー違反なので、こうしましょう。」という回答を教えてくれます。
すごく一般的な例は、レストランなどで料理を店に無断で撮影してアップすること。マナー違反です。これは、多くの人が知っていながら、やっているようです。
本書では、料理の例も含めて多くのケースについて、写真撮影が問題あるのか、無いのか、教えてくれます。
本書は内容が充実している
本書は、公益社団法人「日本写真家協会」が編集しています。写真家と弁護士が執筆していますので、ケースが豊富で、そのケースに問題があればビシッと指摘してくれています。
祭りの写真を撮って良いのか?
祭りがある時、その写真を撮りたくなりますよね。第一の答えは次のように書かれています。
一般的には、祭りやイベントなどでの大群衆が被写体の場合は、肖像権は発生しないと考えられています。
本書では、それに止まらず、さらにこのような時に被写体になった人とトラブったらどうすれば良いか教えてくれています。
肖像権に対する注意の大切さ
本書の冒頭に肖像権について書かれています。被写体が、人である場合、または人が写り込んでしまった場合に意識しなければならない被写体側の権利です。まずは、ここをじっくり読んでいただきたいです。
多くの日常のケーススタディ
amazon.co.jpなどで本書を検索していただくと詳しい目次が載っています。普通に一般の人が経験するであろうケースが網羅されています。例えば、
運動会の写真をブログにアップしたい
ありそうですね。要注意です。
楽しいコラム
本書は、堅苦しいものではありません。写真家向けではなく、一般向けですので。多くのコラムも書かれています。その中に以前話題になった「自撮りのサル」についてのコラムがあります。これがアメリカで裁判になっていたことは知りませんでした。裁判のポイントは、次の二つです。
・著作権は、サルにカメラを使われた写真家にあるか?
・サルは、著作者になるか?
結果的には、妥当な判決になりましたが、面白い逸話です。