ルビーよりも赤くすきとおり、リチウムよりもうつくしく酔ったようになって、その火は燃えているのでした。 | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
ルビーよりも赤くすきとおり、リチウムよりもうつくしく酔ったようになって、その火は燃えているのでした。
銀河鉄道の夜 より
そのセリフに感銘を受けた理由
浮き世離れした幻想的で美しい情景が浮かぶから。
ルビーという単語が赤いという事実だけではなく、その石のもの輝きや貴重さをも私たちに連想させ、いかに、存在しがたい=ありがたい世界が広がっているかを私たちに暗示させ、リチウムという、我々にはぴんとこない金属、おそらく貴重なのであろうものよりも美しいという衝撃、また、酔ったようなという、ありふれてはいるものの、これ以上ない甘美な響きを持つ表現が我々に素晴らしい登場人物の体験を具に伝えてくれているところが素晴らしいと思う。
またここまでの表現が用いられる火とはいかほどのものなのか、想像力が広がり、わたしはそのファンタジックな世界に魅了されてしまっているのである。
回答者:10代 男性
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