どんなに悲しくても人間は悲しさで死なない。寂しさでも死なない。泣き疲れて死んでしまいたいと思ってもいつか… | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
どんなに悲しくても人間は悲しさで死なない。寂しさでも死なない。泣き疲れて死んでしまいたいと思ってもいつか泣きやむしお腹も空くし、トイレにも行きたくなるのだ。失恋なんかじゃ人は死なない。悲しいくらい滑稽に体は生きている。
植物図鑑 より
そのセリフに感銘を受けた理由
悲しみというものはとても不思議なもので、すぐに抜け出したい悲しみもある一方で、苦しくて苦しくて死ぬほど辛くても、その苦しさに浸っていたいこともあります。
泣くのは嫌だと言いながらも泣いていたいし、忘れたいといいながらも忘れたくなくて思い出にしがみつこうとすることもあります。悲しみの原因が自分にとって大切なものであればあるほど、そのような傾向にある気がします。悲しみから立ち直ること、悲しみを乗り越えることは、その大切だったものや人の価値が自分の中で失われてしまうような気がして、それならばいっそ、悲しみに浸ることで、自分にとってそのもの・人がどんなに大切であるのかを感じていたいのです。
しかし、ずっと悲しみに浸ってるわけにはいきません。涙はいつか止まってしまい、現実を受け入れなければならない時が来る。悲しみに浸っている人にはそのことがまた悲しく感じられるのです。
その気持ちが「悲しいくらい滑稽に体は生きている。」という表現にありありと表れていて、読むたびに私の胸を痛くさせるのです。
回答者:20代 女性
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