お金との付き合い方を考える時に読む本 | [書評]お金で苦労する人 しない人―金銭感覚の達人


お金で苦労したい人なんていない

大人になって急に大きなお金を持つようになったのに、お金で苦労する人は少なくないはずです。

私自身も大人になってから迷走した時期がかなりありました。この本はそんな時期にこそ読んでおけば良かったと思う一冊です。目次を開くと「お金で苦労しないために」といった60項目が並んでいますので、気になった部分から気軽に読めます。

そもそもお金で苦労したい人なんていないはずなのに、お金で苦労する人があとを絶たないのは何故なのか。

人前で平気でお金の話をする人が、お金で苦労する人ではありません。

日本人は元々お金の話をタブーにしてきた所があります。日本のような文明社会ではお金がなくては生きていけないのに、お金の話は汚いだの、変な美意識を持っています。お金に困った時に誰にも相談できない人というのが、お金で苦労するようになってしまうんですよね。

今でこそ、CMでもばんばんと証券会社の宣伝を見るようにもなりましたが、投資=ギャンブルという社会のイメージはなかなか払拭されません。これも日本人がお金の話を避けて通ってきたせいなんでしょうね。

お金は貸す位ならあげたほうがいい

お金で苦労する人というのは何もお金を借りるばかりじゃありません。

お金に苦労した人の中にはお金を借りに来られて、「一生のお願いだから!」なんて頼まれて貸した経験があるはずです。そして結局返って来なくて、さらに追加で貸してくれと言われることもあります。お金を貸すことは何の解決にもならないんですよね。

それが分かっているのに、貸してしまうこともあります。

お金はそんなに貸し借りできるものではない、ということを教えてあげることが、本当の優しさです。

お金の貸し借りで失うのは、お金だけじゃなくて人間関係です。そちらのほうがプライスレスなはずなんですけどね。

親の援助のせいで子どもの金銭感覚が育たなくなる

子ども時代に金銭感覚を育てることは重要です。

そんな子ども時代にお金にルーズな親の元で育つと金銭感覚が育ちません。お金にしっかりしていても良かれと思って子どもに援助し続けることも良くありません。子どもの頃を思い出しながらしみじみと、金銭教育の大切さ、お金との付き合い方を考えさせられました。


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