暑い男の世界に浸ってほしい。漢が描いた漢の物語 | 読むと旅に出かけたくなる本

山猫の夏
著者: 船戸 与一
ISBN:4094060707 / 発売日:2014-08-05
出版社.: 小学館

暑い男の世界に浸ってほしい。漢が描いた漢の物語

山猫の夏 より

ブラジルに行きたいです。山猫の夏を読んで初めてブラジルの混沌とした、暑い灼熱の地域性が見受けられました。俺というのが主人公なのですが、俺というのは日本に疲れ、やる気も起きず、ブラジルの親せきの元へと行き来る日も来る日も、客に温いビールを作る生活を送っていました。そんな飽き飽きするようなブラジルの田舎で、山猫という謎の体格の良い日本人だと思われる男性に出会い内戦に巻き込まれていくという内容の本です。

内戦と言っても家対家の戦争なので、何となく日本のヤクザの抗争のようなものに、駆り出され山猫は凄まじい特殊な武術と戦術を使い二つの家の抗争を、ハチャメチャにしていきます。組の抗争と言っても日本のように拳銃でパンパンとかいう甘いものじゃありません。

バズーカー砲を使い戦車を使い、時には砂漠の中を何日もかけて馬で渡り歩き、一方の家に加担します。俺という主人公は山猫に出会い、山猫に金で雇われるのですが、最後には山猫という人物に心底惚れこみ、この人物は一体どういった人生を送って来たのかに思いを馳せます。そして最後には山猫の本来の正体が明かされるのですが、そこは見てからのお楽しみという事で。

こんなに読んだ後面白かった小説は後にも先にもありません。僕のバイブルです。

回答者:40代 男性

山猫の夏
著者: 船戸 与一
ISBN:4094060707 / 発売日:2014-08-05
出版社.: 小学館

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