ひとりの人間の真摯な仕事は おもいもかけない遠いところで 小さな小さな渦巻をつくる それは風に運ばれる種子よりも自由に… | 本で出逢った感動の名言

落ちこぼれ―茨木のり子詩集
著者: 茨木 のり子
ISBN:4652038410 / 発売日:2004-01
出版社.: 理論社

本で出逢った名言・名セリフ

ひとりの人間の真摯な仕事は おもいもかけない遠いところで 小さな小さな渦巻をつくる それは風に運ばれる種子よりも自由に すきな進路をとり すきなところに花を咲かせる

落ちこぼれ より

そのセリフに感銘を受けた理由

茨木のり子さんの詩「小さな渦巻」より、静かに心に響いた言葉です。一人一人の人間が一日に、一年に、一生をかけたとしても成し遂げられることは多くありません。毎日の大半は仕事や雑用で時間が過ぎてしまうように思います。

それでも何かしらいい事があったり人との縁を感じたり、自分がしたわけではないのに見えない力で動かされているように思うことがあります。それが何なのかこの詩をを読んで、そう言うことだったのかと気付かされました。僅かの物事も軽んじないで(特別気負う必要はありませんが)真摯に取り組んでいれば、その姿や成し遂げた仕事が新たなご縁や幸せに繋がるのかもしれない。例え目に見える幸せでなくても、知らないうちに誰かに良い影響を与えるかもしれない。

この空気のような、それでいて確かな感覚を、茨木さんは風のように自由な渦巻きに例えられています。その言葉は美しくはっきりと私の心にも刻まれ、どんなに小さな物事にも気持ちを込めて取り組むようになりました。

回答者:40代 女性

落ちこぼれ―茨木のり子詩集
著者: 茨木 のり子
ISBN:4652038410 / 発売日:2004-01
出版社.: 理論社

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