人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言いきれる自覚ではないか。 | 本で出逢った感動の名言

富嶽百景・走れメロス 他八篇
著者: 太宰 治
ISBN:4003109015 / 発売日:1957-05-06
出版社.: 岩波書店

本で出逢った名言・名セリフ

人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言いきれる自覚ではないか。

東京八景 『富嶽百景・走れメロス他八篇より』 より

そのセリフに感銘を受けた理由

この言葉に触れて考えたのは、死ぬほど苦しんだ人は、単純に強い、ものすごく強いんだろうなあという、率直な感想です。死ぬほど苦しむんだことを言えるということは、悩み抜いて考えて、歯を食いしばって立ち上がった結果、生きていく道をなんとか見いだした、その戦いの結果を人に見せられるということなのではないかと思います。

高い壁、困難な問題、乗り越えるのは本当に辛いです。でも、渦中は大変でも、乗り越えた先に一歩進んで大きくなった自分に出会えるとしたら、それは、大きな自信とプライドになると思います。この言葉にであってから、困難な状況を少し楽しめるというか、前向きに捉えられるようになりました。

ある程度のプライド、自尊心がないと胸を張って生きていけないと思うのですが、色々あって、悩まされ、苦しんで、それでも克服して今ここに立っているという自分は何よりも自分自身の味方になるというか、頼もしく、自信と希望をもって人生というどんなアクシデントが待ち受けているかわからない大海原に舵をとって力強く進んでいける気がします。

回答者:30代 女性

富嶽百景・走れメロス 他八篇
著者: 太宰 治
ISBN:4003109015 / 発売日:1957-05-06
出版社.: 岩波書店

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