【日出処の天子】いっそ美しくなく、賢くもなく生まれてきたら楽だったろうに太子様 | おすすめ漫画感想


いわゆる『ボーイズラブ』の金字塔とうたわれている作品ですが、私にはそれにありあまる作品です。

聖徳太子という、それまではお札のなかの偉いひと、という常識を覆しました。超絶美少年が、まがりくねって育ってしまった化け物に。愛がほしいのに、もらえなかったからのゆがみに苦しみ、逃れられない人生。なまじ美しく、賢く生まれてしまったがゆえの悩みなど、若いときに読んだのですが心に響きまくってしまいました。

ボタンひとつ掛け違ってしまって、みんなが不幸になっていくジレンマを感じました。なによりも画が美しくて、余白の美を感じます。読んだのは20年以上前のことですが、いまだこの作品を超えるものを見ていません。ほぼバイぶるです。

回答者:30代 女性


あわせて読みたい