「死の直前に神々しいような瞬間が訪れる、と書いた小説家がいたそうですよ」 | 本で出逢った感動の名言
本作品の著者、有栖川有栖の作品は題の意味が最後にわかる、という形態がとても上手だと私は思っています。今作も、エラリー・クイーンの『Xの悲劇』から、比類のない神々しい瞬間という言葉を引用し、それを本文の軸として使用し、一番最後に題と近い文を持ってくるという物語自体にインパクトを感じさせるような文の形態を取っていました。
インパクトのある言葉をドンッ!と出してくるところに魅力がある作家です。作品内で、単語選びが上手く、人を惹き込むような魅力的な文を書く筆者の良いところがわかりやすく現れている文であるということ、一番最後に物語の流れを一行で説明するところなどが面白く、好きな言葉として選ばせていただきました。
回答者:20代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
「死の直前に神々しいような瞬間が訪れる、と書いた小説家がいたそうですよ」
白い兎が逃げる より
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