私は手紙など書くべきではなかったのです | 本で出逢った感動の名言
弟の為に罪を犯した兄と、その為に犯罪者の弟として生きる弟の話です。
牢の中にいる兄には、弟が何を思いどんな生活をしているかは分からないのです。
被害者への謝罪の手紙、弟への手紙。
すべて世間を知らない牢の中から向けた手紙なのです。
弟が幸せである事を願いながら、幸せにする為に犯した罪で弟を不幸へと導いてしまった兄。
そして兄の犯した罪のせいで世間から隠れるように暮らす弟の生活を書かれた小説です。
罪を犯していない弟が犯罪者の様に暮らす生活が書かれていて、胸が痛みます。
弟の辛く悲しい気持ちが伝わってきて犯罪者の家族への向き合い方を考えさせられ、また犯罪者家族を区別をしてしまう目も分かってしまう。
そんな物語の中、兄から届く手紙。
弟を想う兄の手紙がどれだけ弟を苦しめているかを兄はずっと知らないのです。
そして弟の苦しみに気づいた兄の「私は手紙など書くべきではなかったのです」
この言葉を読んだ時は涙が止まりませんでした。愛情が深い話です。心に残る言葉です。
回答者:30代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
私は手紙など書くべきではなかったのです
手紙 より
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