先生が指さした方に、昇り始めた太陽の光の帯を浴びた橙色の雲と、桃色の影が広がっていた。黄金色の朝日は少しずつ、町を覆う夜… | 本で出逢った感動の名言
作者の言葉選びのセンス、イラストレーターさんの淡く描かれたイラストのおかげで、主人公達の見ている景色がはっきりと色を持って頭の中に浮かびます。
とても丁寧に描写されているので「ああこんなに綺麗な空を今二人は見ているのだな」と身を持って体験出来たようで感動しました。この本を読むまで私は朝焼けの色の名前を知りませんでしたし、興味を持つことも恐らく無かったと思います。
沢山の色の名前が出てきますが、必ず何かに例えながら描写をしてくれるのですんなりと頭に入ってくるので知識としても役立ちますし、将来子供を産んだ時、この本のことを思い出して「あの空の色はね、」と話すのが今の私の楽しみです。
何はともあれ淡く切ない恋物語を沢山の色を持って教えてくれるこの本が私は大好きです。
回答者:20代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
先生が指さした方に、昇り始めた太陽の光の帯を浴びた橙色の雲と、桃色の影が広がっていた。黄金色の朝日は少しずつ、町を覆う夜の蒼色を薄めてゆく。
あめの帰るところ より
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