右脳プラス左脳思考 | [書評]ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代


これからやってくる「コンセプトの時代」

人間の歴史として、農業の時代・工業の時代・情報の時代と流れてきました。

本書は21世紀でコンセプトの時代になっていくことを予言しています。現在でもコンセプトが価値を生み出していることや生活の一部になりつつあることを幾つかの事例を踏まえ、そもそもコンセプトとはどういうことなのかを説明しています。

また、そのコンセプトを高い次元で実現させることをハイコンセプトと呼び、そしてそのためにはどんな能力が必要になってくるかを教えてくれています。さらに、高い次元の情緒を含む共感などをハイタッチの能力として取り上げ、必要性を感じさせてくれます。

右脳主導の資質

デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがい。これら六つの感性は、ますます私たちの生活を左右し、世の中を形作っていくようになる。

本書の大きなトピックとして、右脳の能力に関して実験を踏まえて言及しています。

右脳の重要な六つの感性を高めて、これからのコンセプトの時代を生きていかねばならないことを教えてくれます。すでに21世紀になってから年数が経っているからこそ、必要性を感じます。これら六つの感性は、現在のマーケティングにも密接に関連していて、デザインが優れ・興味をそそる物語があり・全体の調和やそれらへの共感し・楽しい遊びと生きがいを感じるものへの需要が高まっています。

それらがどうして関連してくるのか、一つ一つトピックを紐解いていく構成になっていて様々な分野で生かすことができると思います。特に今日のモノ溢れの時代ではあらゆる選択肢が生れています。

選択するための材料が徐々に変化してきていることに気づかされます。一人一人が個性を感じて生きる時代になりました。

現代を生きるためのコツ

時間に追われ、たくさんの情報に惑わされる時代において、本当に重要な問題を見極めることは生きる意味を知るために必要なことです。

それは、左脳の処理能力で理解できるものではなく、右脳の「見る力」を養っていく必要があり、また、人生を歩んでいくための意義を見つけることが動機となり活力となっていくことを教えてくれます。

本書は自分自身がこれからどんな能力をどうやって身に付けていくかのヒントを教えてくれます。


あわせて読みたい