【書評】犯罪者そのものは勿論、その加害者遺族について非常にリアルに描写されている | 手紙 (文春文庫)

手紙
著者: 東野 圭吾
ISBN:4167110113 / 発売日:2006-10
出版社.: 文藝春秋

犯罪の被害にあった方や、犯罪を犯してしまった方々が書いた本などは沢山ありますが、終身刑や死刑の人が知り合いに居るという人はそんなに多くないと思います。もちろん私もそんな中の一人ですから逮捕された人やその親族の方々が世間からどのような接し方をされているかという事に対しての理解は全くありませんでした。

読後には世間で扱われている犯罪などの報道されかたなどに違和感を覚えるようになりました。例えば、裁判がきちんと終わっていないうち(日本は三審制)からまだ容疑者に過ぎない人間を「男」「女」と報ている点、他の何かにつけてリベラルな人達もこの点に於いては何故か「右」だったりと、そういった今まで持っていなかった判断基準が得られました。

この本を読んだことによって、犯罪の被害者だけではなく加害者さらに両方の親族についても今までより少しだけ理解出来るようになった気がします。

回答者:30代 男性

手紙
著者: 東野 圭吾
ISBN:4167110113 / 発売日:2006-10
出版社.: 文藝春秋

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