脳科学の第一人者である茂木健一郎氏が、自身の英語力が飛躍的に伸びたきっかけが「赤毛のアン」を原書で読む体験だったことから、これから英語を学ぼうとする人、さらに英語力を高めたい人に向けて本書を書き上げています。

「赤毛のアン」のいくつかの名場面と、その中に潜む名言（名セリフ）を英語で記し、その場面はどういう主旨のものか、またその英文のどこに魅力や英語らしさが発見できるかを茂木健一郎氏が解説するという構成になっています。

英語の本を原書で読むことそれ自体も有効と言われていることですが、本書の最大の魅力は、英語脳を作ることに茂木健一郎氏が言及している点です。親しみやすく茶の間やSNSにも多くのファンを持つ日本有数の脳科学者が、読み手に本気で英語脳を手に入れてもらいたがっている気持ちが全編から伝わってきます。

一度読んだだけで英語脳を手に入れられるわけではありませんが、英語脳を手に入れていくための考え方や、どのように英文を愉しむべきかという観点が非常に参考になりました。それは学校で習った英語と「似て非なるもの」などでなく「全く異なるもの」であり、英語の成績が悪かった私を大いに勇気付けてもくれました。

回答者：30代 男性