【書評】何も知らないでは済まされない、日本はどこにいるのか、行き先を問う一冊です。 | カエルの楽園
自分は何も知らない!ということを知ることができる唯一の小説。絵本のような読みやすさでありながら現代日本に疑問を投げかけるものでした。
ニュースを見ていて知っていたつもりになっていても事実を知るということがどれだけ大切か、どれだけ難しいかということを考えました。家族を守るといいながら間違った道を進むカエルとそれを先導するカエル。何も知らずについていった先には絶望しか待っていないのに、迷いなく進む姿はおそろしくもあります。
何も考えずにに華やかな方へついていけば楽です。知らないまま自分の代が終わってしまえばそれで済む話かもしれません。しかし子どもがいる私たちが知らないまま進んでしまえばカエルと同じ運命をたどることが目に見えています。楽しく楽をして絶望への道を進むのか、目を凝らして考えて自ら道を切り開くのか、今なら選ぶ時間があると思いました。
回答者:40代 女性
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