【書評】最高の看取りは誰にでもできる。別れの瞬間を恐れず受け入れるためのテキスト。 | 家族を看取る


親が年を取ってきて、死を意識する年齢になった。その時が来たら、自分はきちんと対処できるのか。気持ちをどう整理するべきなのか。後悔しない看取りができるように、今から何をしておけばいいのか。そんな不安が年々高まるのを感じていました。

偶然、家族がこの本を購入したのをきっかけに、自分も読んだところ、「何もしなくてもいい、ただそばにいるだけでも立派な看取りができる」という言葉に勇気づけられました。

著者が文字通り体当たりで取材した介護の現場での、お年寄りの姿と、それを取り巻く家族や介護スタッフの姿に、さまざまな発見や驚きを感じました。死の瞬間は、亡くなる人の生のエネルギーを、次の世代に手渡す瞬間であるということ、そして生きているものはそれを受け止め、糧として人生を生きていくということがわかりました。

別れや喪失への恐れが、和らぎ、看取りの瞬間を迎える勇気が少し湧きました。そのような意味で、私の役に立ちました。

回答者:40代 女性


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