【書評】支配者とは誰なのか?システムは誰が支えているのか? | 一九八四年[新訳版]
自分の頭で考えることを学ぶことに役立ちました。
古典的なSFディストピア小説なのですが、集団への不満を感じつつ従う状況や、秘密を共有することで仲間を見つけた気分になる気持ち。
実際問題として現代の現実社会でも発生しそうな生々しい状況から、ただの小説とは思えないリアリティを感じ、それがこの本を読むことで感じた感想に現実味を与えてくれます。
感じた疑問や自らが行った行為がどのような結果を招くのか。過去の記事を処分する仕事をしながら、過去の記録がないことを不思議に感じながらも、体制側の人間ですら、記憶が失われていく描写から、自分の行動が何をもたらすのかを考えなければならないと考えました。
また、その人は信用に値する人物なのか?安易に近づいてくる人間は信用できるのかなど、悪意に満ち満ちた現代社会を生きるのであれば重要ではと感じることも学べます。
回答者:20代 男性
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