【書評】契約法を体系的に理解することができる。 | 民法講義契約

民法講義〈4‐1〉契約
著者: 山本 敬三
ISBN:4641133980 / 発売日:2005-11-01
出版社.: 有斐閣

民法契約解釈論の権威である京大学派山本敬三先生の基本書です。本書は京都大学法学部の民法講義においてレジュメとして配布されていたものを前提にして執筆されたものです。

債権債務関係が問題となる際、契約内容の合理的解釈論を主張される教授が、判例通説、その他学説を漏らすことなく、また、それぞれの論拠及び、それぞれに対する批判も全て網羅されています。

その詳細具合は、脚注の多さが証明しているのではないでしょうか。また、本書最大の特徴は、各章に必ず樹形図がついており、当該個所が、契約法全体のどの部分に位置付けられているのか、ということを常に読者に意識させようとしている点です。

契約法の理解にあたっては、合理的解釈を前提として、常に網羅的な視点が必要であるというのが、教授の授業中での常日頃のお言葉です。民法改正にも積極的に関わられている権威の執筆作故に、非常に分かりやすい構造になっています。

回答者:30代 男性

民法講義〈4‐1〉契約
著者: 山本 敬三
ISBN:4641133980 / 発売日:2005-11-01
出版社.: 有斐閣

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