【書評】人生は一度きり、だからこそやらなきゃいけないことがある。 | 凍りのくじら
仕事上のトラブルが続いて、鬱になり不安障害パニック障害を患った際に、この本に出会いました。仕事を休職して、テレビや映画鑑賞に飽きているときに、本を読むことを薦められて読みました。
500ページを超える長編小説であるこの本を手にしたとき、もともと本を読むことに抵抗感を持っていたので最後まで読むことができるのかと不安に思うこともあったのですが、時間をもてあましている状況であったので、ちょうどいい機会だと思い読み始めました。
主人公はどこにでもいる女子高校生で、適度に素行の悪いイマドキの若い子でした。しかし、年齢は違えども彼女に共感してしまう部分があり、彼女の勇気ある行動や悩む姿に自身を投影させつつ、時間も気にせずにあっという間に読んでしまいました。読後、改めて自身の気になった箇所を何度も読み直しながら、人生をやり直すことはできないけれどもこれから先の人生を変えることはできるのだと、月並みな表現ながらにも感涙しました。
また、人間には誰しも欠陥があり、完璧でいることは不可能であるのだから誰かに相談をしたり回りの人を信じて頼ったりすることはダメなことではないのだと、ガチガチに固まっていた自身の心を溶かしてくれました。今でも自身の心の支えとなっている一冊です。
回答者:20代 女性
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