ラファエル・ナダルも実践!? コートを立体的に捉える3Dテニスとは? | [書評]テニス世界トップ10も実践する最新の打ち方・戦い方
疑いながらもまずは読み物として読んでみよう
テニスの解説でおなじみ坂井利彰さんの本です。出版が2014年11月で、ちょうど9月に錦織圭が全米オープン準優勝した後ですね。慌てて出版したのかも。
私は時々テニス雑誌を買って、プレーの仕方の記事を見て学んでいましたが、似たような記事が繰り返されることもあるし、異なる雑誌でも同じこと言っていたりするので、一冊本でも買っておこうか、と思って購入したのがこの本です。
トップレベルの戦術・戦略を文字で押さえておくために
書いてある内容は、テニスの基本である以下の5点です。
・ストローク
・サービス
・リターン
・ボレー
・組み立て
ほとんどシングルスを想定して書かれていますが、ダブルスについても全7章のうち1章を割り当てています。軟式テニス(今はソフトテニスというのが一般的)から硬式テニスに移行した古いタイプの打ち方をする私にとってまず印象的だったのが、コラム1にある以下の記述です。
(前略)
スピードやパワーで圧倒する平面的なテニスが限界を迎え、縦横の回転を駆使してコートを立体的に捉える3Dテニスが全盛となっています。
こっちはプロではないので、好きな打ち方をすれば良いのですが、3Dテニスと言われて惹かれました。本書で3Dテニスのストロークについて主流として勧めているのが、「エッグボール」です。エッグボールと言えば、ラファエル・ナダルです。
この本には、有名各選手について解説していますが、ナダルの解説ではこう書かれています。
日本人がフラットボールを多用する要因は、砂入り人工芝のコートが多いことが挙げられますが、ナダルの生まれ育ったスペインではクレーコートが主流。必然的にトップスピンのかかった重いエッグボールが身についたというわけです。
テニス経験者によっては、賛否があるかもしれませんね。この本の記述のレベルについて言うと、基本的な打ち方(初中級レベル)から、その打ち方が簡単にできれば世話ないんだよ(つまり上級者レベル)というところまで書かれています。テニスのプレーの理想論が書いてあると思うと良いでしょう。書いてあることができるように、練習するときに意識して行うと良いです。
最後に
この本の内容に対して、反対意見を持つプレイヤーは居ると思います。
私は、以下の部分はイマイチ納得いかなかったです。
スライス回転をかけたボレーを心がける
しかし、自分の打ち方を見直す契機として、この本を批判的に読んでみるのも良いと思います。もちろん流し読みで、コラムを楽しむだけでも良いです。