「ここにいる僕はずっと兄弟なしで育った僕なんだし、もし兄弟がいたとしたら、僕はいまと違う僕になっていたはずだし、だからこ… | 本で出逢った感動の名言
この作品は一人っ子の主人公の目線で描かれた物語です。
当時は珍しい一人っ子の彼は一人っ子である自分がほかの子たちとは違うことを幼いころから感じますが、同じ一人っ子の少女との出会いや様々な人々との出会いから自分とは何かという混沌に揉まれ生きていく姿が描かれています。
私自身が一人っ子のため彼の考え方や言葉の一つ一つに共感し、主人公と同じ悩みや苦労を持った経験をした記憶があり、一人っ子として育った方や一人っ子のお子さんを持つ親御さんにお勧めしたい1冊です。
このセリフは主人公が一人っ子の少女に「自分に模試兄弟がいたらどう思う?」という質問に返した答えです。私も親や親せき、友達から同じような質問を投げかけられたことが何度もあります。
ただその度に「わからない。」と言って首をかしげるだけだったので、幼いながらに自分の考えをうまく言葉で発することができなかったのですが、このセリフに似た考えを持っていたように感じました。
この作品を読むことは自分の攻略本を読んでいるようで、少しばかり日々の生活や人と違った価値観や感性を受け入れられるようになりました。
一人っ子の人格は育つ環境に大きく左右されることもありますが、多くが人と合わせることができず、独自の価値観を持っていることが多いです。
この本をぜひ一人っ子との関わりがある方々が目を通してくれることを願っています。
回答者:10代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
「ここにいる僕はずっと兄弟なしで育った僕なんだし、もし兄弟がいたとしたら、僕はいまと違う僕になっていたはずだし、だからここに今いるこの僕が兄弟がいたらって思うことは、自然に反していると思う。」
国境の南、太陽の西 より
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