「男女共用のトイレのことを追及されるなら、シアトルのボーイング社に行かれて、ジャンボジェットのトイレについてお話をされた… | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
「男女共用のトイレのことを追及されるなら、シアトルのボーイング社に行かれて、ジャンボジェットのトイレについてお話をされたらいかがでしょう。たしかジェット機のトイレはすべて男女共用だったと思います。」
海辺のカフカ より
そのセリフに感銘を受けた理由
「海辺のカフカ」を自分が本屋で買ってきて。そして、そのまま仕事場の長椅子の上でひらき、仕事の時間が始まっているのを気にせずに読み続けたことを覚えているのです。
それは遠い日のことであって、とても昨日のことのように思い返すこともできて、
その薄暗い雑居ビルの仕事場のかび臭い空気まで思い出せます。
発行費は2002年の九月。
この感想を書いている今も九月で、台風がいくつもやってきて雨の日が多くて、その年を思い出そうとするとやっぱり雨で寒くなっていく
その季節の移り変わりまで。
今、ネットでレズビアンとかゲイのひとがどうのこうのとかフェミニストの話がどうのこうのとかよく見るので大島さんのこの台詞を思い出します。
そして、その本をよんでしばらくした年末のこと、自分のちょっと特殊といってもいい。恋人が自殺したこともゆっくりと思い出せるのです。
村上春樹の本は好きです。
なのでほとんどよんでいるのですが登場人物のことを「すきだ」と思えるのはこの大島さんだけなのです。
この台詞に感動したとかそういうことをストレートにいっていいのかもわからなくて、でも自分がこの本で一番やっぱり覚えているのってこの台詞と
その前後の図書館での出来事、大島さんと主人公の交流なのです。
回答者:40代 女性
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