痛快なコメディー小説でパリ旅行。現実逃避してみましょう！

王妃の館　上・下（計2冊） より

ずばりパリが舞台です。「パリだけで10日間は贅沢である」という一文で、「パリ訪問しを3泊や4泊だけではもったいない」ことに気づき、パリ8日間滞在してみました(10日間は休みが取れず無理でした)。

倒産危機にある旅行会社がパリ10日間ツアーを「故意のダブルブッキング」（ホテルの１部屋をお客にはバレずに、入れ替え操作を利用して2組のお客に使用させる。もちろんホテルスタッフもグルです）。一見えげつないストーリーに思えますが、パリでのお客たちの様子が時に笑えて時に泣けて、かつそれぞれのキャラクターや通りすがりの外国人旅行客たちの国民性の特徴も盛り込まれ、とても読みやすく面白いです。

ヴォージュ広場、サクレクール寺院、ルーブル美術館前の広場やセーヌにかかる橋など、実在の場所がたくさん出てくるので、パリ旅行にこの本を持っていき、この小説に登場する場所を訪れ、そのシーンを思い浮かべて登場人物の気持を想像してみました。

ストーリーとしては現実離れしていますが、かなり楽しめてストレス解消になり、かつ細部の文章が胸に突き刺さります。楽しい旅行でした。

回答者：40代 女性