優れた文章によるアメリカ南部の日常生活 | 読むと旅に出かけたくなる本

アメリカ感情旅行
著者: 安岡 章太郎
ISBN:4004151007 / 発売日:1962-02-28
出版社.: 岩波書店

優れた文章によるアメリカ南部の日常生活

「アメリカ感情旅行」(安岡章太郎) より

1960年代ごろ、ロックフェラー財団は第三の新人を中心に日本の作家をアメリカ留学させていて、安岡章太郎もその招聘に応じ、テネシー州ナッシュビルに滞在しました。留学と言っても勉強するわけではなく、ただ下宿生活をし、知り合った人と話をするだけなのですが、アメリカ南部の日常というのが極めてビビッドに描かれていて、この印象を確かめるためだけでもナッシュビルに行ってみたいと思ったほどです。

南部なので人種差別のことも当然書かれていますが、イデオロギー的に裁断するのではなく、あくまで現実に即して論じているところが、この作家らしいところです。また、飲酒に対する下宿の家主の考え方も、キリスト教の強い影響を感じさせて興味深いものがありました。

回答者:50代 男性

アメリカ感情旅行
著者: 安岡 章太郎
ISBN:4004151007 / 発売日:1962-02-28
出版社.: 岩波書店

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