疲れてしまったときに、外に出てみようと思える本 | 読むと旅に出かけたくなる本
疲れてしまったときに、外に出てみようと思える本
うつくしい人 より
この小説は、主人公の百合が旅に出るというお話です。仕事でミスをして彼女は会社を辞め、部屋に引きこもるようになってしまいます。彼女は外へ出なければと焦り、いままでの日常から逃げるように旅に出ます。彼女が旅先に選んだのは瀬戸内海の島に立つ新しいホテル。南の島のエメラルドブルーの海ではなく、日本の藍色の海が見えるホテルです。
初めはせっかくの旅行なのだから「楽しまなければ」と焦っていた彼女は、そこで出会う風変わりなバーテンと外国人客との触れ合いで心が癒されていくのを感じます。リゾート地ではあるけれど瀬戸内海という土地、そこで暮らす人々の姿はあくまで日常です。
日常の中にふと現れる非日常が美しく、何か大きな出来事や変化が起こるわけではないかもしれないけど、どこかへ旅行に行きたいと思わせてくれる小説です。
回答者:20代 女性
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