溢れる多国籍な要素

精霊の守り人 より

シリーズを通して主人公のバルサは様々な国に旅をします。第1巻の「精霊の守り人」で主な舞台となる、新ヨゴ皇国は川とその周辺に広がる平地を中心とした国。続刊では険しい山と貧しい大地の国カンバルや雪国のロタ王国、海沿いの国サンガルなど、気候や風土、そこに暮らす人々の生活についてよく設定の練られた国ばかりです。

旅をする道中の苦労や行く先々で登場人物が食べる食事の表現なども魅力的です。特に食べ物は本当の美味しそうで、外伝としてレシピブックが出ているほどです。知らない土地や全く習慣の異なる国へ行くことが鮮やかに、心躍る冒険の物語と共に描かれているので、読んだ後は旅に出たいという気持ちが強くなります。

外に出ないとわからないことがある、そのことを伝えてくれる本です。

回答者：20代 女性