読みやすさ抜群。挫折しないで最後まで源氏物語を読みたい人にオススメ | 読むと旅に出かけたくなる本

六条御息所 源氏がたり 上
著者: 林 真理子
ISBN:4094063374 / 発売日:2016-09-06
出版社.: 小学館

読みやすさ抜群。挫折しないで最後まで源氏物語を読みたい人にオススメ

六条御息所 源氏がたり 上 より

源氏物語を六条御息所の視点で語った斬新な本作。不朽の名作、源氏物語を林真理子が大胆にアレンジしています。源氏物語の現代語訳版を読み始めたものの途中で挫折した私でも読み切れました。原作よりテンポよく良く進む展開でありながら、源氏物語の優美な雰囲気を損なわない文章です。

歌を詠みあって花の枝に結び文をして互いの恋心を伝えるなんてロマンチックな時代だなと思いました。その一方で、現代では考えられないような身分の差に苦しむ登場人物に感情移入していきます。

平安時代の優雅な貴族社会の暮らしぶりが描かれていて、京都や兵庫に行きたくなる一冊です。兵庫は明石の君や須磨の章の舞台です。そして、京都や兵庫に行くのなら、春の桜の季節か秋の紅葉の季節に是非行ってみたいと思いました。

源典侍の章では、桜や紅葉の情景描写が際立っていて、実際に京都の桜や紅葉を見てみたいと思いました。不本意な状況で都落ちして光の君が滞在した兵庫県にも足を伸ばして、出来れば4泊5日くらいのゆったりとした時間で京都と兵庫を観て回りたいです。

京都の場合、源氏物語ゆかりの地を巡る観光案内マップがあり、架空の人物のはずの登場人物のお墓があったりとユニークで面白そうです。

回答者:30代 女性

六条御息所 源氏がたり 上
著者: 林 真理子
ISBN:4094063374 / 発売日:2016-09-06
出版社.: 小学館

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