TEDトーク 世界最高のプレゼン術


人を惹きつけるプレゼンテーションの方法について、具体的かつ包括的に紹介されています。

前半ではプレゼンテーションの内容に関するチョイスなどが説明されていて、後半ではジェスチャーのことや、スライドの使い方まで説明されています。

本書は各章の終わりごとにその章の要点がまとめられていて、たいへん理解しやすいです。例えば、スピーチの終わり方の要点をいくつかのポイントに分け、ひとつひとつの項目について分かりやすく解説されていますので、読み手の頭に入りやすくなっています。また、スライドの使い方についても、具体的な内容が記述され、かなり細かいコツまで示されております。

常識的にプレゼンテーションは、分かりやすさが重要とされていますが、この本では、じらすという技術やインパクトの効果について語られていて、常識が破られたような新しい発見をさせてくれます。また、日本のプレゼンテーションの場では歓迎されないような笑いについても、強くその必要性が説かれています。シンプルな本のようにも見受けられるのですが、案外濃い内容になっています。

また、この本の中のメッセージとして、小学六年生が理解できるレベルの言葉を使う、という部分が深く印象に残ります。たしかに難しい言葉の羅列では、聴衆の注意を引き寄せることはできません。

さらに、一気に話し、適度に間を置く、というテクニックにも納得させられます。プレゼンテーションにも、間というものが大切だと教えられます。

素晴らしい実例を挙げながらの解説になっていますので、重要なことについて体感的に理解できる本です。


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