「あかんかった」 | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
「あかんかった」
告白 より
そのセリフに感銘を受けた理由
自身の思いを言葉や行動に上手く移すことができず、ダメ人間へずるずると堕ちていく不器用な熊太郎。ここの過程が丁寧かつ人間味のある町田節で描写されているため、熊太郎という人間に感情移入させられます。やがて熊太郎は何人もの人を殺しながら、今までの言動がどこか自分の気持ちに嘘をついた上っ面だけの言葉だったと気が付きます。それで「本当の本当の本当のところの自分の思いを自分の心の奥底に探った」結果が何も出てこない、「曠野」でした。
結局のところ熊太郎には特別言いたいことも本当の思いといいうものもなく、ただただ空虚なだけだったのです。そこにあるのはあふれる涙と後悔の念、そしてやっとのことで搾り出せた「あかんかった」という言葉だけでした。
この言葉には本当の自分なんてどこにもないという深い絶望が込められており、非常に衝撃的でした。
回答者:20代 男性
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