あけてみて、もしだめだったら…だめだったら…またさがせばいいんだ。あけられないなんて、いくじなしだ | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
「あけてみて、もしだめだったら…だめだったら…またさがせばいいんだ。あけられないなんて、いくじなしだ。」
黒ねこサンゴロウ1 旅のはじまり より
そのセリフに感銘を受けた理由
このセリフは、ケンという少年がひょんなことから黒猫のサンゴロウと宝探しに出かけ、念願のお宝を見つけたときのセリフです。せっかく宝箱を手にしたのに、サンゴロウはそれを開けたがらず、こんなことをつぶやきます。
「開けるのが怖いよ、な。あんなに苦労したのに、これを開けて、もしつまらないものだったらどうしよう。宝なんか見つけなきゃよかった。地図を眺めてわくわくしているだけにしときゃよかった」
崖から落ちそうになっても、揺れる吊り橋を渡るときも平然としていた強いサンゴロウが、小さな箱を開けるということに怯えて開けられないのです。ここでケン少年は先のセリフを叫びました。
「あけられないなんて、いくじなしだ。」
強くて頼れる大人がふいに見せた弱さに、少年の幼さゆえの心の強さが交錯する瞬間でした。
このシーンが好きで、印象に残っています。
回答者:20代 女性
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