親しくなることは加算ではなく、喪失だった | 本で出逢った感動の名言

対岸の彼女
著者: 角田 光代
ISBN:4167672057 / 発売日:2007-10-10
出版社.: 文藝春秋

本で出逢った名言・名セリフ

親しくなることは加算ではなく、喪失だった

対岸の彼女 より

そのセリフに感銘を受けた理由

この言葉にはこの本のテーマ全てが集約されていると思いました。主人公葵は人と関わる時に際して、相手が一定の距離を超えて相手が近づいて来ると、あわててバリアをはり、また一定の距離ができあがるのを待ちます。この言葉の裏には主人公葵の壮絶な過去があり、この言葉には私の経験したことと重なる部分がありはっとさせられるものがありました。

現代では人間関係に悩む老若男女がおり、永遠のテーマだと思います。私も友人と仲良くなっても、近づきすぎて、分かり合えず、すれ違い、縁が切れてしまうということが何度もありました。その度に傷つき悩み、人と仲良くなりたい、と思っても仲良くなりすぎて、切れてしまうことを考えると、仲良くなることが怖いというこの言葉に共鳴するものがあり、この言葉は私ににとっての人間関係の代名詞となりました。

回答者:20代 女性

対岸の彼女
著者: 角田 光代
ISBN:4167672057 / 発売日:2007-10-10
出版社.: 文藝春秋

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