『満員電車にサヨナラする方法』は、海外移住の夢をかなえる道を示してくれました。この本が教えてくれたのは、時間と場所にとらわれない働き方、クラウドソーシングを使った新しい働き方です。

海外に移住してみたいというあなた、都会を離れて自然の豊かな田舎暮らしをしてみたいというあなた、新しい働き方を試してみませんか。

1.地球のどこにいても仕事ができる

クラウドソーシングとは、米国で2000年ごろに誕生したインターネットサービスの一つで、ごく簡単に言ってしまうと、仕事を頼みたい人や企業と、自分のスキルや労働力を売りたい人をネット上でマッチングすることです。

この本の著者はクラウドソーシングの大手「ランサーズ」の社長です。ネット上のクラウドソーシングを利用することで、仕事を頼みたい人がやってくれる相手を、仕事を欲しい人が依頼してくれる相手を、見つけることができるのです。

ネット上で仕事はすべて完結するので、仕事を依頼した人と仕事をやった人は、直接会う必要がありません。日本の端と端にいても、いや地球の反対側にいても、仕事ができるのです。

これはすごいことです。職場に行く必要がなくなって、どこにいても、仕事をして生計を立てられるのです。

2.そうだ、シベリアに行こう！

あるいは発想を変えると、本人がどこにいても支障がなく仕事ができるようになるのですから、日本のどこに移住しても海外に移っても、あるいは世界一周旅行をしながらでも、まったく問題なく仕事が続けられることになります。

本を読んでいる途中、気がつきました。このクラウドソーシングを使えば、以前から抱いていた自分の夢を実現できると。

私の夢はシベリアに移住することです。シベリアの広大な大地での生活を経験してみたいと考えていました。最低１年間、できれば数年、住んでみたいと。

問題はどうやって生計を立てるかです。短期間ならともかく数年間となると、その間の収入を得る仕事が必要です。が、シベリアで日本人ができる仕事となると、そうはありません。単純な肉体労働ではビザがおりないでしょう。

ですが、クラウドソーシングならば、ネットに接続さえできれば、仕事をすることができます。シベリア滞在中に収入を得ることができるのです。あとは、ビザの問題さえなんとかすれば、夢をかなえることができるのです。

3.経験が次のスキルに

そして、その理想の通り、自分が経験してきたことを、一つひとつ価値に替えることができるとしたら、それは、他の誰でもない、その人にしかできないオリジナルのスキルになるということができるのです。

今の日本人でシベリアに何年も住んだ人はほとんどいないでしょう（昔のシベリア抑留を経験された方はともかくとして）。その経験が次の新しいスキルになります。シベリアでの経験を文章にすれば、それはきっと誰にも書けないものになっているはずです。

クラウドソーシングを使った働き方は、自由に住む場所を選ぶ新しい生き方につながっているのです。

クラウドソーシングの大手「ランサーズ」社長の著書。クラウドソーシングによる時間と場所にとらわれない新しい働き方、ビジネスの変化を論じる。