寂しい思いをさせた憶えはないから。それでも足りないんだったら、端っから相手は俺じゃだめだ。 | 本で出逢った感動の名言
主人公の少女の「もし彼女さんが売春をしていたらどうしますか?」という質問に、少女の担任教師である前原はやめろと止めるが、寂しいという理由なら別れると答えます。その次に続く言葉が、「寂しい思いをさせた憶えはないから。それでも足りないんだったら、端っから相手は俺じゃだめだ。」です。その言葉の自信と潔さに心を動かされました。
寂しい思いをさせたことはないという自信からは、前原の彼女に対する思いを、それでも足りないなら自分ではだめだという潔さからは、彼女と過ごした時間の長さとその中で前原が心から彼女を理解しているということを、実感しました。
たった50文字程度の一つのセリフにこれだけの色が、熱量が、時間が、思いが詰められているのに、心から感動しました。宮木あや子さんの美しい言葉の紡ぎには本当に感服します。
回答者:10代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
寂しい思いをさせた憶えはないから。それでも足りないんだったら、端っから相手は俺じゃだめだ。
春狂い より
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