裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしのなにが傷つくわけでもない。裏切って卑怯者になるよりずっとい… | 本で出逢った感動の名言
主人公、陽子の言葉ですが、この言葉にいたるまでの彼女の旅は苛烈を極めるものでした。見知らぬ世界に放りだされ、魔物に襲われ、人には裏切られて追われて、陽子の心は疑心暗鬼となっていました。そんな中で、唯一陽子を助けてくれた楽俊を置き去りにしてしまって後悔するセリフです。
楽俊にさえも、疑いの気持ちを捨てられなかった陽子でしたが、相手を信じることや、裏切られることを恐れる葛藤がとてもよく表されていると思います。その上で、ようやく一つの答えがだせた言葉でもあります。誰に裏切られても、自分はそんな人間にはならないと決意し、それからの陽子の生き方は変わっていきます。楽俊には目的の地で再会できるのですが、無事がわからなかった楽俊に会えたシーンはこれまでの陽子の旅を思うと、とても感動する場面です。
回答者:20代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしのなにが傷つくわけでもない。裏切って卑怯者になるよりずっといい。
月の影 影の海〈下〉ー十二国記 より
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