夢の中で恐ろしい事に出合い、逃げた末に万事休すという時に目が覚め、布団の中にいる自分に気づいて安心するいうことがあります。危険は夢の中にあったのです。

先の東日本大震災によって、津波で今までの暮らしが一瞬にして無くなった姿を見て、これが夢であったらと多くの人が思ったそうです。次の日、目覚めたら目の前には住み慣れた町と、いつもの人が歩いている風景があってほしいと願いますが、我に返ると現実は夢であったどころか、さらに悲惨な現実であったというのです。

夢なら覚めることもあるのに、いつまで続くとも知れない暗い未来が広がっているのです。福島原発事故から六年たっても、なおその全貌さえ見えていない現状です。廃炉まで四十年かかるといいますが、この先どんな事態がまっているか誰にも分かりません。

私たちは夢よりも更に恐ろしい現実があることを知ることの大切なことを教えてくれています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

回答者：70代 男性

本で出逢った名言・名セリフ

われわれに必要なのは、夢から現実へと逃避する覚醒ではなく、夢に内在し、それを突き抜ける覚醒、夢よりさらに深い覚醒である、と。

夢よりも深い覚醒へ より