「本当はあの子に嫉妬していたんだわ。もう亡くなっていることに。どこかの誰かに、わたしよりずっと愛されていたことに」 | 本で出逢った感動の名言
物語は現在と事件のその前とを行ったり来たりしながら進んでいきます。恋人と待ち合わせていたバーで出会った男によって、人生が思いがけない方向へ向かい始めた主人公ミアが事件の真っただ中で見つけ出した本当の気持ち、その温かくも切ない気持ちを表す台詞です。
この台詞を語った時、ミアを包んでいた温かな幸福は読者の気持ちまで温めますが、反面この言葉に秘められたミアの中のどうしようもない屈折をも映し出しています。
物語がそこで終わっていたなら、この小説はちょっと危険な運命の恋の物語で終わったかも知れませんが、最後のページまでたどり着いた読者にはこれほど危うい罠に満ちた恋物語があっただろうかと軽いめまいすら感じてしまいます。
回答者:30代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
「本当はあの子に嫉妬していたんだわ。もう亡くなっていることに。どこかの誰かに、わたしよりずっと愛されていたことに」
グッド・ガール より
あわせて読みたい