「社会の常識」に思考停止していませんか? | [書評]あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。


間違った「社会の常識」

突然ですが、皆さんが勤める会社はきちんと「定時」で帰れていますか?

ダラダラと残業をすることが常態化してしまってはいませんでしょうか。今、日本の会社では「まったく残業が無い」会社の方が珍しいケースになっています。

ではなぜ、残業が常態化してしまっているのでしょうか。

それは、「定時で帰るやつは頑張っていない」という意識がいまだ浸透しているからです。挙げ句の果てには「サービス残業」なる単語まで出現し、残業をしても残業代が出ない会社まで存在しているのです。

定時はあくまで定時で、本気で仕事をするならば残業をして頑張る。そして、仕事に「やりがい」があれば、残業代が出ようが出まいが残業をするべき、という間違った常識が社会全体に浸透しているのです。

その常識を一刀両断したのが本書です。

会社と自分の関係性を見直そう

そもそも、自分と会社との関係性について、きちんと把握している人が、まず少ないのです。

従業員は、会社に決まった時間の労務を提供します。会社は、それに対して給料を支払います。「仕事」の基本になるのは、あくまでこの考え方です。

個人が労務を提供し、それに対して会社が金銭を支払う。考えてみれば、当然の考え方です。

では、サービス残業が常態化するということは、どういう事なのでしょうか。

会社に対して労務を提供したのにもかかわらず、働いた分の給料がもらえなかったとしたら、それは「仕事」というよりは「ボランティア」、もっと過激な言い方をすれば「奴隷労働」と同じです。

仕事をしたのにお金が支払われない。それは、会社の奴隷になっているのと同じ事なのです。

「やりがい」に惑わされるな!

会社の奴隷になってしまうメカニズムは、「やりがい」に隠されています。

「やりがいがあるから、お金は関係ない」
「やりがいの為なら、劣悪な環境でも我慢すべき」

そんなおかしな考え方が、「やりがい」という単語のせいでまかり通ってしまっているのです。

そんな間違った社会の常識を、斬って斬って斬りまくっている本書。
本書を読んで、思考停止の日々から抜け出しましょう!


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