山田宗樹の「百年法」から日本の未来を考える | [書評]百年法

百年法
著者: 山田 宗樹
ISBN:4041027098 / 発売日:2015-03-25
出版社.: KADOKAWA/角川書店

日本の近い将来を予感させる…

日本の平均寿命は世界トップクラスです。
人生80年どころか90年100年になるのも時間の問題のように思えませんか?しかしそれは単純に「寿命が延びて人生が長くなる」と言うものではありません。青年期・中年期が長くなるのなら、日本の経済成長にプラスになったり、少子化問題の解決にもなり得ますが、「老人期」が伸びる事は、ポジティヴな事だけでなく、むしろ問題点の方が多いですよね。

この100年法では、若い時にとある施術をして、肉体的には施術を受けた時のまま寿命が延びると言う設定です。これだけで、現代人はかなりそそりませんか?

山田宗樹氏と言えば、社会問題にするどくメスを入れた作品が多いですが、この「百年法」はその中でも傑作だと思います。問題提起、批判ではなく、必ず読者希望を持たせるので重いテーマを扱っていても、読後はなんだか前向きな気持ちになれます。

これからの日本に思いを馳せる人に読んでもらいたい

ありきたりのサスペンス、恋愛小説はもうたくさん!と言う方にぜひ読んでもらいたいです。これは大げさではなく来るべき日本が直面する「現実」を多分に含んだ内容です。

なのでノンフィクションとは言い切れない緊迫感を感じる事が出来るはずです。「衝撃のエンターテイメント」と言うのは大げさではない事が読んでみたらおわかりになると思います!

百年法
著者: 山田 宗樹
ISBN:4041027098 / 発売日:2015-03-25
出版社.: KADOKAWA/角川書店

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