私が身の回りにあふれているものについて考える契機をこの作品は作ってくれたと思います。自分の命をつなぎとめるために世界から一つずつものを消していく中で、それがあったことでよかったこと、それがないことで生まれることが同時に描かれています。

私はその中でも「ないことによって生まれるもの」の魅力に心を打たれました。私たちが普段、あふれかえるようなものに包まれながら生きるなかで、自分にとって本当に必要なものは何なのか、について考えることの大事さについて教えられました。

また、その本当に大切なものとどう付き合っていくのが正解なのか、ということについても考えるようになりました。これからも続いていくであろう大量生産、大量消費の時代で自分の価値観を持ち続けるために必要なものは選ばなくてはいけないのだということについて知ることが出来たのは非常に有意義なことだったと思います。

回答者：20代 男性