嫌われ者の徹底分析 | [書評]他人を攻撃せずにはいられない人

他人を攻撃せずにはいられない人
著者: 片田珠美
ISBN:4569816533 / 発売日:2013-11-15
出版社.: PHP研究所

あなたの周りにいませんか? こんな人。

非常に自己中心的、無駄に大声を出す、他人のやる気や元気を奪う人はいませんか?

私は何度も見たことがあります。この本は、社会に害を与えている残念な人達を徹底的に分析したものです。著者はこのような人々の特徴として、「エネルギー」が無くなる、奪われるという表現をしています。

著者は精神科医であり、これまでにも被害に遭った方々の話等から、数多くの分析を行っています。そんな中で、いくつかの特徴的な考え方や、行動、態度等を纏めています。これまでに、こういう人たちを対象に精神学の専門家が分析・評価を行った本はおそらくないでしょう。

読めば読むほど、残念な方々の考え方は私には理解できないものばかりでした。ただ、画期的な対策法は特に見当たらなかったのが唯一の短所であったと感じました。

攻撃的な人の特徴

攻撃的な人には多々の特徴がもちろんあるのですが、共通点もあります。

それは、周囲の人・ターゲットにされた人の雰囲気の悪化・疲弊・やる気の喪失です。著者は、このような人が攻撃的なあると気づかない人がいることも指摘しています。なぜなら、攻撃的な人間は、言葉巧みに演技も駆使して周囲の人間を惑わすからです。ターゲットの罪悪感につけ入り、自分が悪いのだと勘違いさせることも常套手段です。

攻撃的な人の目的

端的に言い表すと、幸せの破壊である。
具体例の目的は複数書かれており、詳細は読んでいただきたい。著者は文中にも、「他の誰かがうまくいっているのが許せない。」と記しています。結局、過剰に自己中心的であるために自分より幸せな人を許せないのでしょう。私には理解不能な考え方ですが…。また、「支配こそが究極の目標」と書き記しています。

他人を完全に自分の思い通りに動かすために、他人の人格・価値観を破壊するという手段を取ります。

攻撃的な人への対策

著者はこのように記している。
「攻撃欲の強い人は変わらない可能性が高い。」「「狂気を癒す方法は見つかるが、根性曲がりを矯正する方法は全く見つからない」とラ・ロシュフコーは言っているが、攻撃欲の強い人も一種の根性曲がりであり、つける薬はないのだと認識したうえで、どんなふうに対応するかを考えなければならないのである。」
要するに、このような人を変えて、根本的な解決は出来ないということです。みなさんもお気を付け下さい。

他人を攻撃せずにはいられない人
著者: 片田珠美
ISBN:4569816533 / 発売日:2013-11-15
出版社.: PHP研究所

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