Webサイトのコンテンツ担当者に向けた書籍

本書の対象読者はSEOを考慮しなければならない、Webサイトのコンテンツ担当者です。

SEOの意味は、「Search Engine Optimization、検索エンジン最適化」の意味で、Webサイトが検索結果でより、上位に現れるようにWebページを書くテクニックです。つまり、Webサイトをなんらかの営利目的で作成したのであれば、そのWebサイトのページが、検索結果の上位に表示されて多くの人が一番にクリックしてくれるようになって欲しいですね。

企業ページなんてまさにそうです。アフィリエイトやGoogleの広告をページに貼っている人も同じですね。非営利の場合でも、多くの人に知って欲しいという気持ちは同じでしょう。しかし、Googleさんに代表される検索エンジンはそんなに甘くなくて、ブログに自分の思いを込めて書き綴っても、全然上位に表示されないなんて普通です。

作者は、SEO対策会社のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)です。恥ずかしながら、CMOって、初めて知りました。SEO対策を売りにしている方の本ですので、信頼性は高いです。自身で、「経験豊富なコンサルタント」と言い切っているのが、まあコンサルタントらしいですね。

本書の対象とする検索エンジンは、Googleです。一部Microsoft Bingについても書かれています。

本の記述の論理性はもとより、構成などから、執筆されている内容は信頼できると判断しました。

ただし、本の中でも書かれていますが、Googleは、時々その検索ランキングアルゴリズムを変えるので、この本に書いてあることが未来永劫有効とは限りません。しかし、私の印象では、書かれているSEO対策は、汎用的な、つまりこれからも変わらないのでは？というものが多いので、安心してこの本を買って良いと思います。

本書の構成

「基礎知識編」「手軽な対策編」「本気の対策編」「ハイレベル対策/トラブル対応編」の四つに分かれています。それぞれのチャプターに複数のネタが書かれています。嬉しいのは、その各ネタページの最初に「３行でわかる」そのネタの要約が書かれています。「基礎知識編」なんか、そこだけ読んでも良いぐらいのわかりやすさです。

SEOはまだ必要なんですって

「SEOはオワコン（終わったコンテンツ）」という趣旨の発言をよく見かけるようになりました。

SNSやキュレーターサービスにより、検索しなくても情報を得られるようになったからと言う理由ですが、作者は、ソーシャルメディアの利用者が増えていても、検索行動も増えている実データを示し、まだまだSEOは必要であることを説明しています。

SEOをどのように行うか

Googleの検索エンジンシェアは、97.06%と、ほぼ100%と言ってよい高いシェアを誇っています。このため、日本においてSEO施策を行うときは、実質的にGoogleに向けた対策と同義になります。

私も、検索の時にGoogle以外に頼ったことがないですね。SEOが実質Googleに対応することになるので、Googleの考え方（ビジネスモデル）を理解して、それに対応したコンテンツを作成することが必要となります。

本書の中で、GoogleがどのようにWebページを評価している（であろう）かが示されています。そこから得られるSEOの施策として作者は次のように書いています。

SEOの施策は、サイト自体を改善する「内部施策」と、自然リンクを増やす「外部施策」に大きく二分できます。

それぞれについて、「手軽な対策」「本気の対策」「ハイレベル対策/トラブル対応」が、示されています。文章の書き方、HTMLタグのつけ方などから、Google Analyticsを使った分析まで、多くの対策が書かれています。

今自分が持っているWebサイトをすぐに修正したら効果がありそうなものから、根本的にWebサイトとの構成を考え直さないとダメそうなものまであって、非常に勉強になりました。

特に、「ハイレベル対策/トラブル対応」にあるバズマーケティング（口コミでの拡散）を狙う方法で書かれている「バズが起きやすいタイトルのつけ方」は、SEOとしてでなく、ブログを執筆する時に言いっぱなしの自己満足に終わらせず、みんなに知ってほしい情報なら必読です。

最後に

この本を読むと、私のブログは、SEO対策は完全に手抜きであることがよくわかりました。どうりで、Google検索で上位に来ないし、Google Analyticsで調べるとアクセス少ないし。

この本には多くの対策が示されていますので、全部やるのは、相当に苦労すると思いますが、今後、ブログを投稿する時には、少なくともできる範囲で意識したいです。