【書評】うつ病経験者にも、その家族にも読んでもらいたい。リアルなうつ病記録漫画です。 | うつヌケ


自分自身がうつ病経験者ということ、また、うつ病患者の家族という立場であることから、うつ病関連の本は多数読んできたけれど、この本以上にフィットしたものはなかったです。

一つめの理由は、うつ病経験者の素直な言葉で表現されているということ。

二つめの理由は、文字だけではなく漫画を通して表現されているため、深刻になりすぎていないこと。

三つめは言葉で表すには難しい部分が、漫画になることでイメージ感覚として読み手に伝わってくること。

そんなことがあげられると思います。

うつ病経験者は、他の人に会うことを避けることが多いため、なかなか自分以外の症例を知ることがありません。なので、他の人の症例を知ることができ、自分と同じ、または違うそれがリアルであることを感じ取ることができたのもよかったです。

うつ病経験者にも読んでほしいけれど、私のようにうつ病患者である家族を亡くした人にも読んでほしい場面があります。私はそこを読んで、とても救われました。

まだまだ完全にはヌケてはいない自分も、この本に出てくる人たちのように、いつかきちんとした形で語れるようになりたいと思った本でした。

回答者:40代 女性


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