MS-DOSからWindows転換期を振り返る | 僕が伝えたかったこと、古川享のパソコン秘史
本書は著者がアスキーに入社してから現在までのあらゆる事柄について、現場でどのようなことがあったのかについての本です。
初めはパソコン黎明期から始まり、マイクロソフトの日本法人ができる過程であったり、MS-DOSからWindowsになる過程であったりとパソコンの歴史の中で大きな節目の出来事を振り返られ、色んな知識を身に付けることができます。
初めの内容は著者の具体的なエピソードが多く、ゆったりと読めますが、後半になるに連れて内容もしっかりとした読み応えのある話が多くなってきます
大きな節目だからこそできた決断やこういった時にあの人はこんな行動をしていたというような振り返りを楽しめます。
そのため予備知識があればあるほど楽しめる内容となっており、当時の状況を思い返すことができるでしょう。
当時のパソコン業界の状況を読み解くのにためになる本になりますが、個人のエピソードというよりも群像劇となっていきます。
タイトルにもなっている秘史については捉え方によっては詳しく語られていないかもしれませんが、面白く読める内容となっています。
もう一つ注目しておきたいのが用語集や人名集も一緒になっている点です。
ただの読み物としてではなく、用語集や人名集を元に本の中で登場した人物がどんな方であるのかを具体的に知ることが可能ですから当時の雰囲気を知らない方や予備知識がない方でも読める本となっているでしょう。
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