最近流行りのPHPフレームワーク、Laravelとは | [書評]Laravel リファレンス[Ver.5.1 LTS 対応] Web職人好みの新世代PHPフレームワーク


Laravelって本当に次世代の主役か?

ネットで調べた範囲では、国内ではまだまだCakePHPが主流なのですが、世界的に見るとLaravelらしいです。名前もかわいいので、ちょっと勉強してみるのも悪くないです。Laravelの概要は、本書のChapter 01で次のように書かれています。

Laravelはフルスタック(多機能)なPHPフレームワークで、ルーティング、コントローラ、ビュー、ORMなど基本的な機能を備え、さらに近代的なWebアプリで活用されるジョブキューやWebストレージなども積極的に統合しています。

本書の内容

本書では、Laravelを知るために必要な一通りのことが書かれています。また、構成がよく考えられていると思います。まずは、Windows,Mac OS X, Linuxでの環境設定、Laravel仮想環境の利用と必須ツールとなるComposerの話から始まります。ここまではあっという間です。

そのあと、Laravelの基本として、サンプル(ダウンロードできます)を使用して、Laravelフレームワークを構成するコンポーネントの構造を理解します。すべてのコンポーネントの働きを理解すれば、他のフレームワークを使用したことのある方なら、メリット、デメリットが見えて来るでしょう。

この後は、フレームワークなら必須のデータベース連携、認証等各種機能の説明と続きます。さらにLaravelの拡張の仕方、テストの方法が続きます。この「テスト」の章では、ユニットテスト(単体テスト)とファンクショナルテスト(機能テスト)の方法をちゃんと説明してくれているのでありがたいです。意外とテストの章って飛ばされることもあるので。さらに実践的なアプリケーション構築として、セキュリティ対策などが書かれています。最低限、必須の対策ですが、Webで探さずに本に書かれていると安心してコーディングできます。

最後は、サンプルとしてブログサイトを実際に作成するまでの過程を示して閉めています。

Laravelベースの案件は今後増えるはず

Laravelは、日本でもPHPフレームワークの主流になるだろうと私は思っています。私の知る範囲では、今はまだLaravelベースの案件はCakePHPに比べて少ないですが、PHPプログラマの方は、注目されているという理由からだけでも良いので、本書を一度読んでみられると良いでしょう。

出版元のインプレス社から正誤表が出ているので、本書のプログラムを打ち込む前に見ておくとよいです。


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