ローカルアイドル「Negicco」の戦略に学ぶ、マーケティング術 | [書評]新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ
女性アイドルグループといえばどのグループを思い浮かべますか?こう聞かれて上がってくるのはおそらく『モーニング娘。』、『AKB48』、『ももいろクローバーZ』などのグループではないでしょうか?
ねぎのPRのために結成されたローカルアイドル
しかし、今回ご紹介する書籍でテーマとなっているのは上記の全国区のアイドルグループではなく、新潟県のローカルアイドルとしてデビューした『Negicco』です。
アルファベット表記で字面だけ見ると少しカッコイイですが、ふりがなを付けると『ねぎっこ』です。勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、『ねぎっこ』の『ねぎ』は野菜の葱のことです。もともとは『やわ肌ねぎ』というねぎのPRのために期間限定ということで結成されましたが、色々なことが重なって10年続くアイドルグループとなっています。
おそらく初めて名前を聞いた人は『本当に10年も続いてるの?』と思うとおもいます。実際、私も最初に聞いた時にはそう思いましたから。
マーケティング3.0のお手本
しかし、この一見ダサいとも言えるこのネーミングのアイドルがマーケティングの大家であるコトラーが提唱している『マーケティング3.0』のお手本であるというコトを提示しているのが、この本です。
本書では、『Negicco』がどのように結成されて、どんな苦難や危機を乗り越えて今に至ったのか、また、新潟というローカルな場所でかつ1か月という期間限定で結成されたにも関わらず、10年以上にも渡って活動を続け、全国区のアイドルと言っても良い地位にまで昇りつめた要因が書かれています。
それはアイドルグループにのみ参考になる話ではなく、士業や店舗のビジネス、中小企業などにも応用できる内容が豊富に書かれています。特に個人もしくは少人数でビジネスをしている人にとってとても重要なファンになってもらうという点については『Negicco』の事例はかなり参考になるはずです。
また、この本の中にはコラムのような形で『Negicco』以外の個人もしくは企業の事例もたくさん書かれています。マーケティングについて勉強したい方はこちらのコラムもかなり参考になります。